■政治に満足する人たちが増えると・・・





西田亮介『なぜ政治はわかりにくいのか』春秋社

西田亮介さま、ご恵存賜りありがとうございました。

 本書で紹介されている、内閣府の「国の政策への民意の反映程度」と、同じく内閣府の「社会全体の満足度」をみると、平成25年(2013年)頃から、民意は国の政策に「反映されている」という人が増えて、「満足している」人も増えているのですね。平成25年には、「満足している」人が53.4%で、「満足していない」人が46.1%になり、反転しています。
 こうしたデータで見るかぎり、安倍政権は政治的に成功していると言えるでしょう。安倍政権に対する評価を背景にして、いま、野党のリベラルがたたかれている。そういう現実があります。
 満足している人たちは、政治に対してどんなモノを言うのか。満足している人々は、自分のいまの生活を、政治的にも「それでいいのだよ」と正当化してもらいたい、そういう表現願望、あるいは自己承認願望を政治的に対して投げるように思うかもしれません。


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