■ソーシャルアクションアカデミー 対面でディスカッション
ソーシャルアクションアカデミー 対面でディスカッション 9/10-9/11
ボランティア活動のハブとなっているサービスグラントでは、この8月から、
「超実践型アクションラーニングプログラム『ソーシャルアクションアカデミー』」
と題して、約半年間にわたる二つのプログラムを実施しています。(2022年8月 2学科開講)この企画で、私は9月10日に講義とディスカッションをしてきました。
詳細は、以下のホームページです。
https://www.servicegrant.or.jp/news/8677/
二つの学科がありますが、私が参加したのは「ソーシャルリサーチ学科」です。詳しくは以下のホームページです。
https://www.servicegrant.or.jp/news/8695/
ソーシャルアクションアカデミーは、今回、新たに「ソーシャルリサーチ学科」を設立しました。
このプログラムの主旨は、「社会科学の研究者や非営利組織のリーダーによる理論・実践両面からの講義、社会課題の現場に向き合う実践者の講座やスタディツアー、インタビュー調査やアンケート調査を通じたデータの収集とその分析を通じた社会調査の実践等を通じて、まだ十分に実態が解明されていない社会課題の可視化・構造化に挑戦します」というものです。昨年度のソーシャルアクションタンクの取り組みを継承しています。
今回の私の講義内容は、拙著『自由原理』の第一章に基づくものでした。福祉国家の根本問題をめぐる思想史を、私なりに理論化した章です。難しい内容ではありますが、この日の講義では、一つ一つの根本問題について、参加者の皆様にマイクでコメントしてもらうという形式で、ピンポンのように進めました。するとみなさまの回答とコメントはとてもレベルが高く、難しい根本的な問題に対して、ご自身の意見を聡明にお答えいただきました。私も大いに刺激を受けて、楽しく講義することができました。みなさま、ありがとうございました。
その後の交流会で、さらに交流を深めました。参加者のみなさまは、20代から50代まで、さまざまな経歴の方々です。知的で、意識が高く、この企画の理念にコミットしていて、ボランティアに関するリサーチを通じて交流することに積極的でした。
参加者のなかには、第一線で活躍されている研究者もいました。あるいは、広告代理店、テレビ、新聞、図書館、大学(事務)、等々で仕事をされている方々もいました。こうしたさまざまな分野の方々が一堂に会して、これからチームを作ってリサーチ・プロジェクトを遂行するというのは、とても意義深いですね。このプログラム、とても盛り上がっています。異業種の方々が集まって、社会問題の解決に向けて協力するというのは、「新しい公共」に向けての、すぐれた取り組みだと思います。
交流会の後、その場に居合わせた7名で飲み会にも行きました。するとさらに盛り上がりました。
「みなさま、どうしてこのようなプロボノの企画に参加するのですか? そのきっかけは何でしたか?」と質問してみると、さまざまな興味深い答えが返ってきました。
一つには、やはり新しい出会いへの期待があると思います。こうしたチーム活動のプログラムは、新しい出会いがあるだけで、十分に意義深いように思います。
もう一つには、どんな仕事に就いていても交流範囲は狭くなりがちで、キャリアを形成する上での壁にぶち当たる。そういった壁を超えるために、チーム活動のプログラムが有効であるように思います。それぞれの企業では社内研修もありますが、そうした社内研修に対する満足度は、決して高いものではないようですね。プロボノを通じた交流のほうが、実質的な研修になることもあるようです。
リサーチ型のプロボノはまだ始まったばかりですが、このようなプログラムに参加したいという社会人、あるいは学生ニーズは、意外に大きいのではないかという感触を得ました。知らない人といっしょにチームで研究するというのは、人生に凛とした刺激を与えますね。
なお運営上のノウハウとして、この取り組みでは、昨年度のソーシャルアクションタンクのプログラムに参加していただいたお二人に、メンターをお願いしました。メンターの方々には、「前回はこういう問題が生じたよ」といったアドバイスをしていただき、今回のプロジェクトをよりよいものに導いていただけますと幸いです。
こうしたリサーチ型の市民活動プロジェクトに参加するために、ではどうやって「きっかけ」を得ればよいのでしょう。まず無料で、サービスグラントの「お知らせ」情報を受けとってみてはいかがでしょうか。以下のページから「本登録」や「簡易登録」ができます。
https://www.servicegrant.or.jp/entry/input.php
これは新しい公共を担う、新しいリベラルの活動だと思います。みなさま、どうぞよろしくご検討ください。