■パソコンを使う人/使わない人
遠藤薫編『ソーシャルメディアと〈世論〉形成』東京電機大学出版局
遠藤薫さま、ご恵存賜りありがとうございました。
2002年の調査データによれば、PCインターネット利用者と非利用者のあいだで何が有意な差が出たのかと言えば、「孤独感」ではなく、「競争不安」とか「達成重視」という点だったのですね。パソコンを使うと孤立するというわけではなく、むしろ、競争することに不安感をもつようになるとともに、なにかを達成しなければならないという価値意識も高まるというわけですね。
これはつまり、学歴社会、競争社会のなかで、いっそう達成を要求する社会へと組み込まれていくことを意味しているのかもしれません。